鳥さんのぶらり遊覧

鳥頭が訪問した場所の紹介

55.春日若宮おん祭(お渡り式)

【訪問日】
2023.12.17(日)


【今回の訪問先】
『春日若宮おん祭(お渡り式)』


【所在地】

奈良県奈良市


【走破距離】
2.9km


【走破時間】
5時間38分57秒


【平均速度】
0.52km/h


【概要】

春日大社の摂社である若宮の御祭神は、大宮(本社)の第三殿天児屋根命と第四殿比売神御子神であり、その御名を天押雲根命と申し上げます。平安時代の中頃、長保五年(1003年)旧暦三月三日、第四殿に神秘な御姿で御出現になり、当初は母神の御殿内に、その後は暫らく第二殿と第三殿の間の獅子の間に祀られ、水徳の神と仰がれていました。
 長承年間には長年にわたる大雨洪水により飢饉が相次ぎ、天下に疫病が蔓延したので、時の関白藤原忠通公が万民救済の為若宮の御霊威にすがり、保延元年(1135年)旧暦二月二十七日、現在地に大宮(本社)と同じ規模の壮麗な神殿を造営しました。若宮の御神助を願い、翌年(1136年)旧暦九月十七日、春日野に御神霊をお迎えして丁重なる祭礼を奉仕したのが、おん祭の始まりです。
 御霊験はあらたかで長雨洪水も治まり晴天の続いたので、以後五穀豊穣、万民安楽を祈り大和一国を挙げて盛大に執り行われ、八百八十有余年にわたり途切れることなく、今日に至ります。

『お渡り式』について、ご神霊が多くの供奉を従えてお旅所の行宮へ遷られることを一般にお渡りと言うが、おん祭の場合はご神霊の行列ではなく既に行宮へ遷られた若宮神のもとへ、芸能集団や祭礼に加わる人々が社参する行列の事をいう。
この様子は、意匠を凝らした華やかな風流の行列としておん祭の大きな魅力の一つとなっている。明治以降加わった先行の行列と古式を伝える伝統の行列が、登大路を西に下り、近鉄奈良駅より油阪を経て、JR奈良駅前からまっすぐ東へ三条通りを登り、一の鳥居を入ってすぐ南側の「影向の松」の前で「松の下式」を行ってお旅所へ練り込む。
 中心は平安時代から江戸時代に至る風俗を満載した伝統行列の部分である。創始の際には「楽人・日使・巫女・伝供御供・一物・細男・猿楽・競馬・流鏑馬・田楽」とその骨格を整えており、旧儀が長く守られながら、時代の流れに応じた姿を見せるのがこのお渡りである。

(公式サイトより引用)


【感想】

5年ぶり、888回目の開催となる『春日若宮おん祭』。今回は休日と重なった事もあり、『お渡り式』について見学をさせて頂きました。

正午から『お渡り式』は始まります。40頭を越える馬が参列しているとの事で、期待が高まりますね。

まずは行基像前にて、出発の様子を見送ります。

 

f:id:birdheads:20231218105249j:image


f:id:birdheads:20231218105245j:image

 

商店街を通り抜けて「一の鳥居」へと急行、最前列を確保出来ると、先着の皆様と歓談を楽しみながら行列の到着を待ちます。

「一の鳥居」に日輪・月輪の旗が上がると、行列が眼前を進み始めます。

 

f:id:birdheads:20231218111327j:image

 

f:id:birdheads:20231218121348j:image


f:id:birdheads:20231218121355j:image


f:id:birdheads:20231218121345j:image

 

奈良県各地より参られた神子が渡ると、次に芸能集団が続きます。


f:id:birdheads:20231218121051j:image


f:id:birdheads:20231218121044j:image


f:id:birdheads:20231218121054j:image

 

芸能集団が通る際、「頭屋稚児」が検分を行います。この『松の下式』を拝見する為に、鳥頭はこの場所へと移動を致しました。

 

f:id:birdheads:20231218124119j:image


f:id:birdheads:20231218124122j:image


f:id:birdheads:20231218124115j:image

 

行列は更に進み、いよいよ「競馬」が登場。ここで鳥頭は更に移動を開始します。

 

f:id:birdheads:20231218124405j:image


f:id:birdheads:20231218124401j:image


f:id:birdheads:20231218124408j:image


f:id:birdheads:20231218124358j:image

 

「お旅所」にて、競馬が廻る様子を拝見。この日は少々トラブルがあった様ですね。

 

f:id:birdheads:20231218124811j:image


f:id:birdheads:20231218124807j:image


f:id:birdheads:20231218124801j:image


f:id:birdheads:20231218124804j:image

 

鹿が乱入という、奈良県らしい珍事も発生。

 

f:id:birdheads:20231218124853j:image

 

位置に戻ると、競馬が開始されます。馬が駆けて快活な足音が鳴り響くと、観覧列から歓声が上がりました。


f:id:birdheads:20231218145409j:image

 

甲冑武者、野太刀等、華やかな行列が次々とお旅所へと入っていき、準備が進められていきます。

 

f:id:birdheads:20231218150427j:image


f:id:birdheads:20231218150420j:image


f:id:birdheads:20231218150424j:image


f:id:birdheads:20231218150417j:image

 

最後は掛け声と共に「大名行列」による演舞が催されます。「競馬」と「大名行列」は、個人的には一番の見所だと思います。

 

f:id:birdheads:20231218150809j:image


f:id:birdheads:20231218150813j:image


f:id:birdheads:20231218150806j:image


f:id:birdheads:20231218150816j:image

 

ここで一度「お旅所」を離れまして、鳥頭は国立博物館へと赴きました。

この日はおん祭りに纏わる特別展示がされておりまして、当時のおん祭りの様子が描かれた絵巻物が、個人的には興味深かったです。

 

f:id:birdheads:20231218151019j:image


f:id:birdheads:20231218151016j:image


f:id:birdheads:20231218151022j:image


f:id:birdheads:20231218151012j:image

 

最後に「お旅所」に戻って若宮様へとご挨拶をすると、この日は帰路に着きました。

体力と時間に余力が出来たならば、いつかは『お旅所祭』まで見学し、『還幸の儀』にて若宮様のお帰りまでを見届けたいですね。

 

f:id:birdheads:20231218164905j:image

 

最後に、参列者の皆様よりひと足お先に『後宴能』を楽しませて頂きました。冷えた身体に、温かな食事と心遣いが染み入りました。

 

f:id:birdheads:20231218165526j:image

 

お立ち寄り頂きまして、ありがとうございました。
次回も宜しくお願い致します!
- See you next place ! -